19歳で発病し3年半で逝ったひと『北條民雄集(岩波文庫)』。
文章にも胸を衝かれるし伴走した川端康成さんも素晴らしい。
美智子さまも全国の慮養所をおたずねでしたね。
もう宮部みゆき&三浦しをん両先生ご推薦なら読むしかない。
結果読んで良かった、おっとりしたお嫁さんが
戦争後に働きはじめた先とは?
よくできた人間がなんで監獄に、
なんでこんなに辛い目にばかり。
でも救われます、神様は見てはる!
すっかり投稿をさぼっていましたが読書もしております。
さすがのマリコ先生、世俗的なところと格調高い空気と。
エレガントでコクのある小説でした。
この方の新作を見つけたら読まなくちゃ、の
このシリーズで主役のエーレンデュルがいなくても
同僚たちが次々活躍してくれるという。
こんな設定があったのか、萩原浩『笑う森(新潮社)』。
樹海と周辺で繰り広げられるそれぞれの物語。
全て見ていたかもしれない坊や。
ドン・ウインズロウさんがこの三部作で筆を置かれるらしい、
主人公は言わばマフィアなんだけどきれいな心を持っていて
ぐいぐい読み進めたくなる3冊でした。ホントにこれで終わり?
何かの書評で見てチェックしていた一冊、
読み進めていくうちに予想する展開とは全く違うのですが
止められなかった。新人作家なのに深い。
彬子さまご学業を全うされ立派です。
言葉遣いも平易で丁寧で美しい。でもこれだけ
お父様を礼賛され、お母様に全く触れないのは…
あの三部作にすっかりやられてしまっていたけれど
こちらはより準備が早かったのに長年手元にあったという
(創元推理文庫)』。またやられました。何度も泣いた。
閉店する古書店でご自由にお持ちくださいという貼り紙、
初めて知った店で利用したことがなく、
申し訳ないやら有り難いやらの気持ちで数冊を。
そのうちの一冊が新潮社の中山義秀集でした。
こんなラインナップの作品集だったんですが
いやいや、中山義秀、好きですが時代物専門かと思ってた。
昭和13年上期芥川賞の『厚物咲』とか『散りゆく花の末に』とか
暗くて面白くて凄い迫力。掘り出し物でした。
面白くないわけがない黒川博行『悪逆(朝日新聞出版)』。
吉川英治文学賞おめでとうございます。
クールな犯人側といつもの軽妙な大阪弁の警察の方たちとの
頭脳と根性合戦、サイコーでした。