最近の3冊と2本。

村木嵐『まいまいつぶろ(幻冬舎)』

生まれつきハンディキャップを背負った第九代将軍、

徳川家重と彼を支える大岡忠光。

そばで見守っているような温かい気持ちになった作品です。

ルーシー・ワースリー『アガサ・クリスティー(原書房)

現在はひ孫の方が作品群を管理されているそうですが

その大帝国を生み出したのは当時の階級に合わせた価値観を持つ

自称専業主婦の情熱的な女性でした。

瀬戸内晴美『ゆきてかえらぬ(小学館)』

バロン薩摩について書かれたいくつかの作品のうち

一番読みたかったのが素敵なP+D BOOKSから。

小学館さん、残念なこともあるけどいい仕事もされてます。

邦画をほとんど見ないことを軽く後悔した『夜明けのすべて』。

舞台になった会社で働きたいと思ってしまいました。

大きな事件は起こらないんだけど何この清らかな気持ち!

ウディ・アレン監督『サン・セバスチャンへ、ようこそ』

熱狂的支持者がいらっしゃるのに恐縮ですが

ちょっとキレが悪くなりはりました?

でもスペインのこの素敵な街へ行きたくなりました。

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谷桃子バレエ団、ポール・オースター。

入団されたばかりの森岡恋(もりおか・れん)さんが

主役に抜擢されたと知り、

最初の目撃者になりたくて初めて谷桃子バレエ団の公演へ。

よく伺っている東京文化会館ですが

ダンサーや芸術監督が接客されていたり

たくさんのお花が出ていたり

主役以外のダンサーの写真も多く掲示されていて

楽しいこと楽しいこと。

あとイヤホンガイドもこの公演が初めてではないでしょうか。

試してみたら良かったかな…

一席も余っていないんじゃないかと思われる人気ぶり。

森岡さんと森脇さん、タイプの違うふたりですが

それぞれの持ち味がお互いを生かしていて素晴らしかった。

自然に涙が…  大成功おめでとうございます!

本はポール・オースター『ブルックリン・フォリーズ(新潮文庫)』。

知性とか同性愛とか詐欺とか宗教、中高年の恋愛に

離婚、父娘の葛藤などなんでも詰め込んでありますが

主人公ネイサンのまわりで起きているので追える、良かった。

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年末年始の読書。

この方が亡くなり読書の指針を失ったような気持ちです、

『本の雑誌の目黒孝二・北上次郎・藤代三郎(本の雑誌社)』

でもこれだけ北上さんの過去の書評を網羅してくださると

しばらくは読みたい本リスト作りには困らなさそう。感謝。

 

昨年のベストはこの一冊、

乙川優三郎『クニオ・バンプルーセン(新潮社)』

この作家を読んでなかったなんてと今さらながら。

これから読みたいと思います、おすすめです。

なるべく読むようにしているのですが

結構出るので全部には追い付いていない作家、

月村了衛『半暮刻(双葉社)』。いやびっくり、

最近の事件や事象からこんなストーリーを。さすがです。

ライムシリーズより新しいこのシリーズの方が好きかも、

ジェフリー・ディーヴァー『ハンティング・タイム(文藝春秋)』

毎回の事件プラス主人公の家族の秘密も気になります。

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堕落刑事、3冊シリーズで。

新潮文庫ジョセフ・ノックスのエイダン・ウェイツシリーズを順に。

堕落刑事』『笑う死体』『スリープウォーカー』。

根は悪くないんだけどワルな刑事と個性的な相棒と非情な上司。

マンチェスターってどんな街なんだろう。

フランソワ・オゾン監督『私がやりました』

若いお嬢さんふたりも輝いていましたが

何といってもイザベル・ユペールさまの圧巻さよ。

衣装や室内装飾も素敵でした。

埼玉と関西の方以外でも楽しめてます?

と皆さんにマイクを向けたい『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』。

関西出身のナデシコは笑い続けでした、すみません。

山村紅葉さん、もっと出して欲しかった~(笑)

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普通のお父さんが。

一見、普通の良き家庭人の夫であり父親が

出勤してお役所や大学に行くと無慈悲な殺戮に加担していた。

戦後も長く口をつぐむ人々、証拠書類を椅子の座面に縫い込んだひと。

ダニエル・リー『SS将校のアームチェア(みすず書房)』。

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