あちこちであまりに好意の書評を見るので
望月諒子『殺人者(新潮文庫)』。容赦ない殺しっぷりは
海外ミステリーにも通じますが、あちらの作品だったら
続編でやっつけるとか、もう少し救いがあるかも…
『丘の上の本屋さん』て、なんでこんな当たり障りのない邦題を。
日本でタイトルつけるとみんなほのぼの系になりますよね。
地球の歩き方のサイトより。
舞台はローマ北東のチヴィテッラ・デル・トロントという城塞都市、
なんでもスペイン人が造ったみたいで、映画の中でも
スペイン語は使わないぞ!というオヤジが出てきて笑いました。
ステイシー・ウィリンガム『すべての罪は沼地に眠る(早川書房)』。
沼地?ザリガニ?と来たら今はあの小説ですが
こっちも負けていません。
絶対あの人が怪しいと思っていたのに、あー、驚いた。
エリザベス女王関連の書籍はたくさん出ているんでしょうが
寄り過ぎず、意地悪じゃなく、淡々と事実(だと思う)を語りながら
彼女の内面を浮き出たせるような一冊でした。
ご縁があって珍しく邦画『仕掛人・藤枝梅安』。
出てくる方、皆さん達者で映像も美しく、堪能しました。
1を見たからには来月公開の2も見なくちゃ!
まずは安定の、だけど“私には”ハズレもある(笑)
新潮クレストブックスからローベルト・セターラー『ある一生』。
惹句にもあるように名もなき男性の人生なんですが
なんでこんなに沁みるのか。
『ある一生』のエッガーに触れたあとで読んだらまぁ大違い。
驚くべき創業者や息子が出てきます。喜劇のようです。
芝木好子さん大好き!
そんな芝木さんの選集を作られた出版社があるんですね、
いいとこの奥様が身を削って書かれた珠玉の短編集です。
最後はあっと驚くストーリーだった
ボー・スヴェーンストトレム『犠牲者の犠牲者(ハーパーコリンズ)』。
いやー、偶然にも少し前に読んだあのアメリカの小説と
リンクしてる…!
見てられないシーンもあったけれど、こちらはファンタジー感も入り
安心して見られた『ホイットニーヒューストン』。
しかし伸びやかで美しい歌声をたっぷり堪能できて幸せでした♡
またもやアメリカの人種差別に起因する小説にあたった、
白人に見える黒人、という分類をする人達がいて、
皆で集まって住んでいたという事実にまず驚きます。