昭和30年代はじめ、
のちに日産自動車に合併された『プリンス自動車』のPR誌で
連載されていたという小沼丹『不思議なシマ氏(幻戯書房)』。
作家生誕100年を記念して昨年出版された書籍だそうです。
出版元の幻戯書房は尊敬する辺見じゅんさんが設立されたという
いちファンにとっては嬉しいご縁も。
この先生の作品は二冊目か三冊目ですが
上品なのに底知れないのがつかみきれなくて魅力的!
昭和38年の事件だったんですね、本田靖春『誘拐(ちくま文庫)』。
無駄のない文章を追っていると50数年前の関係者たちが
今そこで動いているようで… しかし貧困と小卒という経歴でも
獄中からの端正な文章や短歌… すごいです!